
アメリカの飛び級制度ってどうなんですか?
予定よりも早く終るってことはメリットには思えないけど問題もあるんですかね?

結構「慎重」ですよ。
早ければいいってだけじゃないんですよね。
飛び級 アメリカではどういう扱い?
飛び級制度とは、優秀な学生(学ぶ内容を既に習得済み)を学年にスキップさせて学ばせるいうもの。年度まるごと全部っていう場合もあれば、科目によって上級生と学ぶというパターンがあります。
例)本来は3rd grade⇒飛び級して4th gradeにあげる
例)算数のクラスだけは、本来は3rd grade⇒飛び級して4th gradeの生徒と授業

天才キッズとか、才能がある子として見られることありますね。 その他、年の離れた兄弟姉妹から既に学んだから熟知しているなど。
飛び級の印象 in アメリカ
アメリカには「文部省」(全国を取り締まる)がなく各州に自治権があるため州によってもルールが異なるのが現実です。
また学区によっても異なる場合があり全国共通のルールというのはないです。
しかーし「飛び級」についてどんな点を頭に入れるべきかを踏まえてメリット・デメリットをまとめました。
飛び級メリット
- 学年を飛ばす分早く卒業する
- 経済的にもSaveできる
- 本人の挑戦意欲が増す
- 学校で簡単すぎる内容に退屈にならずに済む
飛び級デメリット
- クラスメイトが変わる
- 上の学年と交流うまく溶け込めるだろうか(いじめorからかわれる対象ならないか?)
- 心理的なプレッシャー(期待)

確かにそうよね。飛び級できても、精神的には年齢相応の体験って必要よね。
年齢が若ければ若いほど、1年という差は結構大きくて、体が小さいのに既に高校生達と一緒に混ざって授業をうけているとからかわれる対象になってしまうこともあるんですね。
私がいた高校は小さかったのですが、クラスメイトに急に若い子がいましたね。
でも、全く違和感なかったですよ。
というのも、高校になってくると教科ごとに教室が移動するので、移動する度に顔ぶれが違うのですごく珍しい子がいるね!って感じはしないんですね。「あ、どうも!」って感じです😂
(日本みたく固定の自分の教室というものがないんです。なのでロッカールームが必要なんですよ💡。よく見るでしょ?アメリカ映画やドラマで)
先生もわざわざ「◯◯くんは飛び級でみんな仲良くしてあげてくださいね〜!」といった紹介もわざわざしないですし。😂 ※特に大学では、思いっきり年齢の差は広がります。
飛び級 アメリカでの条件は?
もちろん「本人の意思」の確認の上でどうすべきかを検討していくことになります。
- 先生に相談親から学校にまず相談
- 本人の授業の退屈さ
- 成績
- 上級クラスに挑戦する意思
などみて、「あら?息子or娘のレベルにあってないのかな?」という事をまず相談してみましょう。
- 学校側の分析成績や学校生活面の確認
- 成績(宿題・テスト・課外活動)を確認
- 学校生活の様子を他の先生も交えての話し合い
- 州や学校ごとにある「ガイドライン」に基づいて判断
- 学力テストの実施
- メンタル面・社会性のテスト
- 本人の意思の確認
- 実施問題なければ実施(学校によってはトライアルがある)
継続してやっていけそうか、それとも負担に感じていないかなどチェックが細かくある。
飛び級方法 どの学年が対象なのか?
一般的に小学校~高校までです。
高校までになると、授業も大学の履修形式と似ていて学年ごとに進めるというより自分のレベルに応じたクラス選択をしていくので、早く必須科目が終了する人もいる。
(例えば、夏休みも授業を履修した、単位認定テストで単位を取得した、通信教育で単位を取得した!などさまざまな理由で履修すべき科目が早く終るケースはあります)
※ちなみに私は、高校1年の冬(Spring Semester:後半期)に具合を悪くしてしまい途中帰国してました。卒業がその分遅くなる恐れがあったので、学校にすすめられた通信教育で単位取得しました。
アメリカ 飛び級の他に卒業に向けた施策
留学生でも可能です。
特に国籍による条件はないので、日本人や外国人留学生でも飛び級をする人はいます。
日本でいう、高認(高等学校卒業程度認定試験)というものがありますよね。
それによく似た試験にGED(General Educational Development)という試験というのがあって、合格すれば高校卒業同等の資格が得られる大学受験ができるという物があります。
アメリカでは、高校までが「義務教育」(K-12 とも呼ばれます。読み方:ケースルートゥエルブ)とされています。 なので、事情により義務教育を終えられなかった方々も、GEDをうける方もいらっしゃいますよ。

GEDとよく間違えやすいテストが、GRE(Graduate Record Education)
これは、大学院に進学するために受けるテストのことですね。
その他国際バカロレアのプログラムがある学校であれば、決められたカリキュラムを終了すれば大学の受験資格が得られるというのもあります。
飛び級以外の制度 アメリカでよくあるもの
「飛び級」=優秀、憧れ のような印象もありますが、当然本人が同じ学年の仲間達と一緒に学校生活することの望むのであれば無理して飛び級する必要はないです。
飛び級制度という仕組みのほかアメリカには「ホームスクール」という選択肢もあります。
ホームスクールとは?
学校に通わず自分で教材を進めていくやり方です。この場合親が先生となるので子供たちに教える時間の確保が必要です。
教材はどうするの?
たくさんの教材会社が存在します。例えばよく聞くのがTime4Learningというコースですね。夏休みだけのプログラムや一般の学校授業とは別に学ぶこともできます。
どういう人がホームスクール利用するのか?
ホームスクールを利用する割合はアメリカの4%もいます!(対象:幼稚園から高校生くらいの年齢)会話の中でも「娘はホームスクールなのよ」とオープンに語られることもあり、特にめずらしいことではない。
- 優秀で学校の授業が合わない
- 親が先生や教育熱心
- 転勤が多い家庭
- 学区内の学校の質が好ましくない
- 不登校や病気やケガのため
ただホームスクールだと、同じくらいの年齢の子達との友達との交流がないので、親が工夫をしてボーイ(ガールズ)スカウトの参加やサッカーなどのスポーツクラブに入れさせるなどして交流の場を積極的に作ってあげる手間はあります。
天才少年矢野祥さんご存知でしょうか?12歳で大学院に進学し20代で医者になった方もアメリカオレゴン州で育ちホームスクールをなさっていたようです
アメリカの子供たちがいったいどんなことを学びどんな学習ツールを使っているのか体験してみたい!っていう方は是非こちらの記事もどーぞ♫
飛び級inアメリカの場合 まとめ
日本ではあまり馴染みのない「飛び級制度」。
経済的なメリットや本人が意欲的に学ぶという面があるいっぽうで実行には慎重な判断が必要であることや、アメリカの州ごとによるガイドラインや学校のルールによって基準がある。
学校に通わずホームスクールという選択肢も広く利用されており現在ではオンライン(パソコン)を利用して学習を独自のペースで進めるプログラムが支流です。
というように、アメリカは「全員がこうしないといけないです」というルールがなく個々に合ったものを選び進めることができます。
当然そこには苦労もありますが、みんな一緒に切りそろえてしまう日本の教育も将来は変わってくるだろうなーと感じています。

日本ではランドセルのカラーが赤と黒以外 選択肢が増えたっていうのが、ある意味大きな変化なのかもしれませんね。